
日本では、AIの導入により事務職を削減したり新卒採用を減らしたりする企業が増えてきている。そのような「AIシフト」は、ベトナムでも見られるようだ。
AIが、ベトナムの中年労働者にプレッシャーを与えている
AIの発展が、ベトナムの中年ホワイトカラーにプレッシャーを与えているらしい。解雇や雇用の不安定化に直面し、キャリアの再構築を余儀なくされる人が多いという。
例えば、データ分析の仕事では大幅な人員削減が進んでいるとのこと。また、金融やテクノロジーなどの業界でも解雇される人が増えてきているようだ。
調査によると、2025年には労働者の10%が解雇され、15%は企業再編の影響を受けたそう。なかでも40歳以上の労働者(X世代)は大きな打撃を受けており、解雇率は19%に達したという。
AIが業務の大半をカバーできるようになったため、給与の高い中年労働者は人員削減の対象になっているとのこと。また、経営層の年齢が低い企業では「年上の部下は扱いにくい」と捉えられることもあり、その風潮が中年労働者の雇用に影響している可能性もあるらしい。
ミレニアル・Z世代の状況は?
ミレニアル世代やZ世代の解雇率は、X世代と比べると高くはないそう。しかし、これら2つの世代では大量退職の流れが起きているという。
原因の1つとして挙げられるのは、将来のキャリアへの不安。AIの台頭により解雇や減給などに直面する中年労働者を見て、"先手を打つ"人が増えてきているとか。
また、ミレニアル世代とZ世代は会社への忠誠心が低い傾向にあり、それも離職率の増加につながっていると見られているらしい。
過度な中年労働者の解雇は企業に悪影響を与える可能性
中年労働者を一気に解雇し若い労働者にシフトすると、企業に悪影響を与える可能性があるとのこと。若い労働者はトラブルへの対応や顧客理解が不十分な場合があるため、企業のブランドイメージを損なうかもしれないと懸念されているそう。
また、急激な中年労働者の解雇は若い世代に不安を与えるとの指摘もあるらしい。「次は自分が解雇されるかも」との不安が企業への忠誠心を低下させ、早期退職につながるかもしれないという。
AIを導入すれば、業務の効率化や人件費の削減を実現できるだろう。しかし、長期的な視点での判断も必要なのかもしれない。
Reference: Vietnam's over-40 workforce faces layoffs, reinvention amid AI pressure