
日本は平均寿命が長く、長寿国として知られている。
一方、ベトナムは平均寿命が大幅に長くなってきているようだ。
ベトナムの平均寿命、半世紀で約30年延びる
「ベトナム統計総局」によると、ベトナムの平均寿命は過去60年間で約30年も長くなったらしい。1960年代の平均寿命は約45歳だったが、現在は74.7歳。世界平均を上回る結果となったという。
2024年時点で、ベトナムの平均寿命は女性が77.3歳、男性は72.3歳とのこと。日本と同様に、女性のほうが長生きする傾向にあるようだ。
なお、ベトナムの平均寿命には地域差があるそう。例えば、高原や山岳地帯では72〜72.8歳であるのに対し、ホーチミンやハノイ、ダナンといった主要都市では76歳を超えているという。これは、都市部における定期検診の普及や経済発展、医療体制の拡充などが影響しているとのことだ。
健康寿命の延長が今後の課題
ベトナムの平均寿命は大幅に延びているが、「長生きはしても健康ではない」という課題に向き合う必要があるそう。2019年時点で、60歳のベトナム人が健康に生きられる年数は女性が16.4年、男性は12.9年とされており、どちらも世界平均を下回っているらしい。
健康面で問題を抱えている高齢者は少なくないようで、主な症状は関節炎やリウマチ、高血圧、慢性的な腰痛などとのこと。また、過度の飲酒や喫煙も原因として挙げられるという。
「保健省人口局」によると、ベトナムでは2038年までに5人に1人が60歳以上になり、人口の約20%を占めると予測されているらしい。一方、少子化や非婚化の影響で、若者の数は今後減少すると見込まれているとか。
ベトナムには「若者は親に頼り、高齢者は子に頼る」という伝統文化があるが、現在の状況が続くとこの伝統文化の継続は難しいだろう。
そう遠くない将来、ベトナムも日本と同じような状況になるのかもしれない。
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